クロレラは約60%のたんぱく質を含む食品です。そして、クロレラの1日推奨摂取量は3~6gですのでたんぱく質は約1.8~約3.6gを摂れることになります。なお、クロレラの成分値は複数あり、たんぱく質の含有量は60%で計算しています。
たんぱく質 約1.8~約3.6gから、クロレラはたんぱく質を摂るのに適した食品なのかという疑問が湧いてきます。
そこで、文部科学省で公表している「食品成分データーベース」を確認してみました。なお、食品のたんぱく質量の測定は全窒素の量を測定した値です。
食品成分データーベース:https://fooddb.mext.go.jp/
まずは、100g当たりに一番たんぱく質を多く含む食品の確認です。
1位は「ゼラチン」で87.6gも含んでいます。ゼラチンはたんぱく質の塊であるコラーゲンを加工して作られます。ですので、たんぱく質を多く含んでいても不思議ではありません。
そして、2位は乾燥卵白 86.5g、3位 カゼイン 86.2g、4位 ふかひれ 83.9g、5位 煮干し 80.0gと続きます。しかし、これら食材は毎日100gは食べません。
では、一般的に食べられるたんぱく質を多く含む食品を確認してみましょう。
50位までには魚介類を乾燥させて作る加工品の「鰹節や鯖節、するめ」などや、植物性の食品はやはり加工品の「大豆たんぱくやのり」などが並びます。しかし、これら食材を毎日100g食べる方は少数だと思います。
ちなみに50位は「かわのりの素干し」でたんぱく質の含有量は38.1gです。クロレラの摂取量は約62gとなります。
まだ、一般的な食品と比較してクロレラの摂取量は現実的ではありません。
そこで、さらに食品を探していくと、62位 鳥のささみ 36.1g、65位 鳥のむね肉 34.7g、78位 若鳥のささみ 31.7g、80位 ごまさば 31.1g、85位 ぶたもも肉 30.2g、87位 うしもも肉 30.0g、99位 しろ鮭 29.1gとなります。
99位のしろ鮭で約30gなので、クロレラの摂取量は約50gとなります。残念ながら、たんぱく質含有量100位以内の食品をクロレラで置き換えるのは難しい気がします。
しかし、ほとんどの方が毎日食べている「お米」は糖質だけでなく、優秀なたんぱく質源となる食品で、おにぎり 100gでたんぱく質量が2.7gも含んでいます。
そして、おにぎり 100gのたんぱく質量をクロレラで置き換えると、クロレラは摂取量4~6gでたんぱく質が約2.4~約3.6gですから、場合によっては、おにぎりの代わりにクロレラで置き換えることを検討しても良いのではないかと考えます。この量であればクロレラも最大で30粒(一般的には1粒0.2gなので粉末で6g)なので、現実的な量だと思います。
まとめになりますが、クロレラの推奨摂取量3~6gは一般的な食材のお肉やお魚と比較しても、たくさん食べませんので、強引に比較するのであれば「約おにぎり1個」のたんぱく質量と同等という表現が妥当かなと思います。
しかし、一般的なクロレラはこれまで紹介してきたように栄養素や成分の量に期待してはいけない食品でだと考えています。
クロレラの最大の特徴は葉酸やビタミンB12などの遺伝子や赤血球を作る栄養素だけでなく、ビタミンD、鉄、糖質、脂質のバランスが良い点に期待するというところではないでしょうか。
あなたのからだにいい「食事」を考える情報となりますように。