National Institute of Allergy and Infectious Diseases (NIAID)により無償で提供されているデータベース”DAVID”は各遺伝子のアノテーション情報を解析できる優れたサイトです。
DAVID:http://david.abcc.ncifcrf.gov/home.jsp
使用するには遺伝子解析の知識が必要ですが、DAVIDのサイトをよく読めば大丈夫かと思います。
Rを利用せずとも遺伝子リストがあればDAVIDのサイトで解析はできますが、図への出力するは意外と手間でした。
そんな手間を解決する「BACA」バッケージを紹介します。
「BACA」パッケージはDAVIDサイトで利用者登録することで解析、結果からBubbleプロット、functional annotationの相関をヒートマップで出力することができます。
登録は無料ですので、ぜひ、お試しください。バージョンは1.3です。
DAVIDサイトで利用者登録
下記URLからアクセスして利用者登録をおこないます。利用者登録に利用したメールアドレスはDAVIDsearchコマンドでdavid.userへ設定します。
DAVID Webservice Registration
http://david.abcc.ncifcrf.gov/webservice/register.htm
パッケージのインストール
下記、コマンドを実行してください。BACAパッケージの利用には”RDAVIDWebServiceパッケージ”が必要です。RDAVIDWebServiceパッケージは”bioconductor”からインストールします。
biocLite("RDAVIDWebService") install.packages("BACA")
実行コマンドの紹介
パッケージに付属している、2群、12/24時間に測定、down-regulated/up-regulatedした遺伝子が収録されているデータを使用しています。詳細は紹介コードのコメントをご覧ください。
library("RDAVIDWebService") library("ggplot2") library("BACA") #データの読み込み data("gene.lists.ex") #データ内容の表示 str(gene.lists.ex) List of 8 $ dn_cond.1_12h: chr [1:66] "12876" "67717" "433904" "72185" ... $ up_cond.1_12h: chr [1:369] "14537" "18971" "74424" "59126" ... $ dn_cond.1_24h: chr [1:731] "17289" "12808" "59049" "99586" ... $ up_cond.1_24h: chr [1:1157] "17159" "637515" "14113" "18226" ... $ dn_cond.2_12h: chr [1:756] "23873" "70601" "74211" "621542" ... $ up_cond.2_12h: chr [1:1170] "72026" "327958" "104009" "21841" ... $ dn_cond.2_24h: chr [1:1537] "12616" "18769" "20112" "66343" ... $ up_cond.2_24h: chr [1:1569] "664987" "26447" "114606" "67561" . #DAVIDのAPIを利用し遺伝子リストのENTREZ_GENE_IDからKEGG_PATHWAYの情報をアノテーション #david.userは登録に使用したメールアドレスです #speciesはgene.listの内容から決定されるようです #annotationの設定はDAVIDのAnnotation Summary Resultsに準拠します #結果はリストで出力されます result.kegg <- DAVIDsearch(gene.list = gene.lists.ex, david.user = "登録に使用したメールアドレス", idType = "ENTREZ_GENE_ID", annotation = "KEGG_PATHWAY") #bubble plot BBplot(result.kegg, max.pval = 0.05, min.ngenes = 10, name.com = c("C1_12h", "C1_24h","C2_12h","C2_24h"), labels = c("down", "up"), colors = c("#deb7a0", "#4b61ba"), title = "BBplot - KEGG") #heatmap #functional annotationの相関を表示します Jplot(result.kegg[[2]], result.kegg[[4]], max.pval = 0.05, min.ngenes = 10, print.term = "name")
出力例
Bubbleプロット
ヒートマップ
少しでも、あなたのウェブや実験の解析が楽になりますように!!