はじめに
先日、研究開発の歩みの資料が(株)海産物のきむらやグループのキムラファンクショナルフーズ(株)よりダイレクトメールで届いたと報告しました。その資料から、沖縄もずくにからフコイダンを抽出し研究に至ったのかをまとめてみました。やはり、もずく本来に含まれている状態の高分子フコイダンを選択して良かったと思います。
会社の歴史
(株)海産物のきむらやは1972年に木村商店として設立し、初めは塩もずくの行商から始まりました。そして、1980年に味付けもずくが開発され、10年後には日産20万個の生産体制が確立したようです。なお、現在の社名(株)海産物のきむらやに組織が変更されたのは1988年だそうです。現在も続く島根大学との研究は1994年に始まり、「味付けもずくの品質管理の向上」が目的とのことです。
研究の歴史
どうやら、もずくの研究を本格的におこなうようになったのは1996年に大阪で起きたO-157食中毒事件が発端だそうです。元々、きむらやでは味付けもずく中では大腸菌が死滅するということを把握していましたがO-157でも同様のことが言えるのか、自社製品の安全性試験を実施。結果O-157は死滅、そしてO-157は死滅する時にベロ毒素を排出するのですが、何とベロ毒素が排出されない新事実を発見しました。インターネットでもずくの抗菌作用が紹介されていますが、どうやらきむらやが発見したようです。なお、もずくのO-157に対する抗菌性は特許の出願がされています。
フコイダンへの取り組み
もずくに抗菌作用があることは判明しましたが、その成分がフコイダンだと言うことは2000年まで不明でした。以後、もずくに元々含まれている高分子フコイダンを利用した研究が進み、特許として取得されている成果として「もずくフコイダンが胃がん細胞の増殖を抑制する効果」や「もずくフコイダンが抗がん剤の副作用を軽減する効果」そして、2008年には「もずくフコイダンの血栓予防効果」などがあります。