ウェーブレット解析の歴史を調べると、フランスの地質学者Jean Morletが1975年頃に衝撃波の反射を三角関数で重ね合わせ、信号として表現し油床の存在を推定しようとしました。その作業は非常に困難だったようです。そこで、1980年初頭に三角関数ではなく「短い波」を重ね合わせ信号として表現する理論を構築しました。これが「現在のウェーブレット解析」の基礎となるようです。
ウェーブレット解析は、地質学、宇宙物理学、タンパク質解析だけではなく、2001年に規格化されたJPEG 2000の画像圧縮アルゴリズムにも使用されています。なんとなく「ウェーブレット解析」という名前を聞かれたことがあるのではないでしょうか。
残念ながら、ウェーブレット解析の詳細を説明する力量がないので、参考URLまたは参考PDFを書かれた大阪教育大学 芦野 隆一先生も翻訳に関わっている本を参照ください。
ウェーブレット解析、何か未知の可能性を感じます。学ぶ価値があると思います。
パッケージのバージョンは2.2。windows11のR version 4.2.2で確認しています。
参考図書:ウェーヴレットと直交関数系
出版社: 東京電機大学出版局 (2001/04)
参考URL:
大阪教育大学 芦野 隆一先生のウェブページ
https://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~ashino/indexj.html
https://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~ashino/pdf/wavelet.pdf
画像圧縮アルゴリズム
http://fussy.web.fc2.com/algo/algo8-8.htm
パッケージのインストール
下記コマンドを実行してください。
#パッケージのインストール install.packages("W2CWM2C")
実行コマンドの紹介
詳細はコマンドまたはパッケージヘルプを確認してください。
#パッケージの読み込み library("W2CWM2C") ###データ例の準備##### #パッケージ付属のデータを読み込み data(dataexample) #読み込みデータの整形 dataexample <- dataexample[-1] dataexample <- dataexample[, 1:5] lrdatex <- apply(log(dataexample), 2, diff) inputDATA <- ts(lrdatex, start = 1, frequency = 1) ######## ###全コマンド共通オプションの説明##### #説明が困難な箇所は原文です #inputDATA:解析データ,tsクラスのオブジェクトで時系列データです, # 付属データを確認してください #Wname:The wavelet function or filter to use in the decomposition #J:Specifies the depth of the decomposition #device: “screen”, “jpg”, “png”, “eps”, “pdf”が指定可能 # “screen”を指定した場合以降のオプションはNULLを指定します #Hfig:“jpg”, “png”の高さを指定 #WFig:“jpg”, “png”の幅を指定 #Hpdf:“eps”, “pdf”の高さを指定 #Wpdf:“eps”, “pdf”の幅を指定 ###################################### #ウェブレットの相関を表示:WCコマンド #パラメータの指定 Wname <- "la8" J <- 8 #データのプロット compWC <- WC(inputDATA, Wname, J, device = "screen", filename = NULL, Hfig = NULL, WFig = NULL, Hpdf = NULL, Wpdf = NULL) #ウェブレットの相互相関を表示:WCCコマンド #パラメータの指定 Wname <- "la8" J <- 8 lmax <- 30 #データのプロット compWCC <- WCC(inputDATA, Wname, J, lmax, device = "screen", filename = NULL, Hfig = NULL, WFig = NULL, Hpdf = NULL, Wpdf = NULL) #ウェブレットの重相関係数を表示:WMCコマンド #パラメータの指定 Wname <- "la8" J <- 8 #データのプロット compWMC <- WMC(inputDATA, Wname, J, device = "screen", filename = NULL, Hfig = NULL, WFig = NULL, Hpdf = NULL, Wpdf = NULL) #ウェブレットの相互相関と重相関係数を表示:WMCCコマンド #パラメータの指定 Wname <- "la8" J <- 8 lmax <- 30 #データのプロット compWCC <- WMCC(inputDATA, Wname, J, lmax, device = "screen", filename = NULL, Hfig = NULL, WFig = NULL, Hpdf = NULL, Wpdf = NULL)
出力例
・WCコマンド
・WCCコマンド
・WMCコマンド
・WMCCコマンド
少しでも、あなたの解析が楽になりますように!!